これはカンパニョーロのケンタウルハブである。ハブとは車輪の軸にあたる部品のことで、内部に仕込まれたベアリングによりスムーズな回転を実現している。
新品未使用品である。ぼくはこのハブを2セット持っていて、1セットはホイールにして使っているが、もう1セットはいつか来る日のために保存している。シルバーカラーのハブは貴重なのだ。
カンパニョーロのハブと言えばカップ&コーン形式であるが、このハブはシールドベアリングが入っている。カンパもミッド〜ローエンドの製品はコストを抑えるためかシールドベアリング採用のものは多い。シールドベアリングでも回転はとても軽い。自分で調整できないというデメリットは調整不要というメリットでもある。上位モデルのレコードとの違いは重量にある。
さて、撮影についてである。シルバー色だが鏡面仕上げではないので映り込みはそれほど心配しなくても大丈夫だ。反射の大きさがポイントになる。反射の大きさはスロトボの距離、角度、出力などを総合的に調整して決まる。ディフューザーの位置もまた重要だ。光るとこは光り、影に沈むところは沈めて陰影を際立たせたい。
こちらは前述のハブの上位グレードにあたるレコードハブである。このハブは何度もホイールとして使って何度も組み直したりしたので傷だらけである。レコードハブはベアリングシステムにカップ&コーンを採用し、適切に調整してやればその回転の軽さは感動的ですらある。トップグレードだけに大変軽量に作られているのも魅力だ。
真っ黒なブツは撮影が難しい。なにしろ真っ黒なので黒くみえないといけないからだ。ハイライトを乗せて陰影を作り、かつその黒さを演出する。
最後はペダルである。ハブにペダルととりとめがないが、持っているパーツを引っ張り出してきているだけなのでとりとめがないのは仕方がない。
このペダルは三ヶ島のツーリングペダルのストリームというモデルだ。前職時代の通勤車に装着していたペダルだった。靴への食付きがとてもよく、見た目もシンプルでかっこのよいペダルである。ペダルがかっこいいとか自転車好きでなければ理解できないことかもしれない。
金属の質感を出すためにストロボの角度に気を使った。また絞りをF8まで開けて奥側の踏み板はぼかすことにした。奥までピントがあっているとギザギザがうるさいからだ。
自転車の部品もこうしてアップで見てみると普通に見るのと違ってまた美しいものだ。イタリアのカンパニョーロが美しいのは当然だが、日本の三ヶ島もまけてはいなかった。