セルフポートレイトを久しぶりにとりなおした。
自撮りは激むずである。
フォーカスはマニュアルで合わせているがやはりジャスピンにはなかなかならない。
微妙な体の前後位置でピントがわずかに外れる。
そのために絞っているのだが、それでもぴったりというわけにはいかない。
それよりも難しいのは表情だ。
だいたいどんな表情をしていいかわからない。
セルフポートレイトのそもそもの動機は、写真を撮られる側の気持ちを
撮影者であるぼくが理解することにある。
カメラを向けられてどんな気持ちがするだろう。
笑ってと言われてどんな気持ちがするだろう。
ちょっと笑ってと言われてどんな……。
数え上げればきりがない。
普段カメラを構えて何気なく言っている注文が実は被写体となるひとには
プレッシャーになっているかもしれない。
大体記念写真のようにニッコリ笑ってもいい写真はまず撮れない。
ひとそれぞれの特徴があり、そのひとにあった表情というのが必ずある。
それを探るためにまずは自分の顔で実験をしているわけである。
それにしても難しい。
表情もさることながらポージングも難易度が高い。
とても見せられないような写真を何枚も量産したのちにようやくマシな写真が撮れた。
またチャレンジしよう。