小さな子どもたちの一年というのは、大人の一年よりもずっと長い。
同じ地上に住んでいたって、時の流れは平等でなく、すり抜けるように流れたり
どこかで滞ったり、渋滞ができたり、かと思えば滝壺めがけてまっしぐら、なんてこともある。
まことに、時間は水の流れのようだ。
しかしその一年でさえ、過ぎてみればやはり一年であって、そこに遅いとか早いということが
ないから不思議である。
子どもたちは、一年で驚くほど成長する。
それは、一年前の写真と並べてみれば一目瞭然であり、少しずつ人間に近づいていくさまは、
頼もしくもあり、さみしくもある。
今きみたちの写真を、こうして眺めているだけで、ぼくは幸せな気分に浸ることができるんだ。
そしてまた一年経って写真を撮って、ぼくは再び頼もしさと寂しさを同時に味わうのだろう。