柊の枝にちょうどいい花瓶がなかったのでペン立てにしていた哺乳瓶を使ってみた。
ところが哺乳瓶の口が広すぎて枝が全然安定しない。頭でっかちのせいで重心が高いため
どう置いてもお辞儀してしまって決まらない。
そこで奥の手を出した。必殺鼻くそである。
写真のように枝がビシッととまっているのは瓶の口と枝が鼻くそで止まっているからである。
ところで鼻くそというのはギョーカイ用語で、ほんとうの鼻くそではない。
鼻くそというのはテープや粘土などを小さく丸めたものを指していて、ブツ撮りでブツが撮影角度に
ビシッと決まらないときに使うのである。
ブツ撮りの撮影現場ではわりとよく鼻くそが登場する。
「鼻くそ作って」とか、
「鼻くそでとめちゃいましょう」とか、
「鼻くそ鼻くそ」とか、
なにかと鼻くそっているのだ。
この撮影でもテープを丸めた鼻くそで固定しているのだが、撮影角度からテープがバレることはないので
まるで自然に立っているようにしか見えないだろう。鼻くそ効果である。
この写真をインスタに投稿したところ、知人からそういうばやいは枝を斜めに切って瓶に沿わせるように
するときれいに立つ。それを草月流では投げ入れというんですと教えてもらった。
なるほど実に理になかった方法である。勉強になった。
さすがに草月流、まさか鼻くそで止めてなんて言えるはずがない。
お鼻垢、かしら?